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カベルネ・ソーヴィニヨンの基本の樹について

世界中で最も飲まれているワインのブドウ品種の特徴は?

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晩熟なカベルネ・ソーヴィニヨンは、温暖で乾燥した気候を好む。
DNA鑑定の結果、カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランの自然交配により17世紀頃、フランスのボルドー地方で誕生したと考えられている。
葉は緑が濃く、5片葉で切り込みが深い。円錐形をした房の大きさは中くらい。果粒は小さく、紫がかったとても濃い黒色。果皮が厚く、また硬く、果汁が少ない。果皮の厚さのおかげで灰色カビ病には強いが、うどん粉病に弱い。

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カベルネ・ソーヴィニヨンの大きな特徴は渋み・・・と言いたいところだが、温暖化の影響で、ボルドーですらそれほど際立った渋みが感じられなくなってきた。タンニンまでよく熟し、果実味の中に溶け込んでいることがほとんどである。
ただし、メルローと比較すると、カベルネ・ソーヴィニヨンは酸が高く、たとえ渋みが目立たなくてもキメ細かなタンニンが存在するため、背骨のしっかり通ったワインとなる。
ワインによっては50年、60年の熟成にも容易に耐えられる。

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果皮の厚さはアントシアニンと呼ばれる色素の豊富さを意味し、できあがったワインはグラスの向こうが透けないくらい濃いこともある。
最も黒みが強いのは、ブドウそのものに加えて、熟成に使われるオーク樽の影響も見過ごしにはできない。
若いうちは青紫がエッジに目立ち、時間の経過とともに赤や褐色に変わっていく。
ただし、ポリフェノールが豊富なため、他の品種と比べてその変化はゆっくりである。

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ピノ・ノワールはラズベリーや赤すぐりのような赤い果実が主体だが、カベルネ・ソーヴィニヨンはむしろ、ブラックベリーやブルーベリーのような黒い果実。丁子(チョウジ)や甘草(カンゾウ)などのようなスパイシーな香りも。産地によってはミントやユーカリのフレーバーが感じられ、オーク樽で熟成させるとチョコレートやタバコの香りが顕著になる。
かつてこの品種の特徴と考えられていたピーマン香は、未熟果の象徴として嫌われ、温暖化も進んだ昨今では消えつつある。

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