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ワシントン・ワインの基礎知識

じつはカリフォルニアに次ぐ全米第2位のワイン・カントリー

ビル・ゲイツもイチローも行ったことがあるかもしれないスターバックス発祥の地のワインとは?

取材・文:吉田恵理子 写真=菅野祐二 協力:ワシントン・ワイン協会

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シアトルを代表する市場「パイク・プレイス・マーケット」。生鮮食料品を売る店が並ぶだけでなく、飲食店やバー、カフェなども多数あり、観光名所になっています。ちなみに、スターバックス・コーヒーの1号店があるのもここで、連日長蛇の列です。

年間300日が晴天

ワシントン州はワイナリー数850軒、ブドウ栽培面積は2万ha以上と、カリフォルニア州に次いで全米第2位の生産量を誇ります。ワシントン州もボルドーやブルゴーニュとほぼ同じ北緯45~50度に位置しています。

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8月後半、歴史的にも早いタイミングで始まった収穫の様子を見ることができました。サステイナブル農業を行うワイナリーでは、除梗後の果梗をコンポストにしてブドウ畑の肥料にするなど、できるだけ環境によいワインづくりを行っています。

州の太平洋側にある海岸山脈と、少し内陸に入ったところにあるカスケード山脈が海からの影響を防ぎ、年間降雨量は200mmと、他の世界的生産地域と較べても少ない。そのため、むしろ水不足で、ほとんどの地域で灌漑が必要になっている。

当然、日照時間が多くなり、年間、実に300日は晴天。しかも、夏と冬、昼と夜の寒暖の差が大きいため、さまざまな品種の栽培が可能です。代表的なのは、リースリング、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラーで、全部合わせてると40品種以上になります。

ブドウ栽培地域・AVAは現在13。ワラワラ・ヴァレーとコロンビア・ヴァレーの2地域がよく知られています。このふたつのブドウ栽培面積は3400haです。

土壌に関しては、最終氷河期に何度も起こったミズーラ洪水によってできた沖積土壌で成り立っており、場所によっては層の構成要素が違うなど、複雑なテロワールをつくり、ブドウに個性を与えています。

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アメリカといえば、ボリュームたっぷりのハンバーガー。ワシントンらしく、リースリングと一緒に。

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ワイナリー、パシフィック・リムの醸造責任者ニコラス・クイレさんが書いたリースリングに関するトリビア集『リースリング・ルールズ』。ワシントンの代表品に対する愛あふれる1冊です。

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