ナパ・ヴァレー最高峰のスターワインたち

ブランドの真価を伝える最高峰のワインたち

1品目
料理
煮物椀　きんき　蕪のすり流し

ワイン
シュラムスバーグ・ヴィンヤーズ｜Schramsberg Vineyards
スパークリングワイン J. シュラム｜2008 Sparkling Wine J. Schram

シュラムスバーグ・ヴィンヤーズを代表してアダム・シュナイダー

アメリカのスパークリングワインにシュラムスバーグあり。スパークリングワインに情熱を注ぐこのワイナリーは、1965年、アメリカで初のシャンパーニュ方式のスパークリングワインをリリースして以来、磨きぬいたその技で、世界中に高級スパークリングハウスとして認知されている。1862年の創設者に捧げられた「J. Schram」は、そのシュラムスバーグでも最高峰のスパークリングワインだ。

最高のスターターには、新春をことほぐ煮物椀。ホエー（乳清）をくわえているのが特徴。ワイン、料理のいずれもが、複雑でありながらも、繊細な味ゆえに強烈には主張しない、なんとも上品でおだやかな幕開けとなった。

2品目

料理
向付　柚子釜盛り　松葉蟹とすぐきと芹の柚子味噌和え　胡麻豆腐

ワイン
ガーギッチ・ヒルズ・エステート｜Grgich Hills Estate
シャルドネ パリ テイスティング コメモラティヴ｜2013 Chardonnay Paris Tasting Commemorative

ナパ・ヴァレーのワイン、そして世界のワインの大事件 1976年のパリ テイスティング。それから40年が経ったのを記念した白ワインがガーギッチ・ヒルズ・エステートのシャルドネ パリ テイスティング コメモラティヴ。パリ テイスティングでフランス産ワインをうちやぶったナパ・ヴァレーの白ワインは「シャトー・モンテレーナ」というワイナリーのシャルドネだけれど、そのシャルドネをつくったのがマイク・ガーギッチ。「キング・オブ・シャルドネ」とよばれるガーギッチのワインは、大統領や貴賓の晩餐会でも使用される、カリフォルニア最高峰のワインだ。

ラベルにマイク・ガーギッチがえがかれているシャルドネ パリ テイスティング コメモラティヴは特別なワイン。冷涼なカーネロス（Carneros）という地区の単一畑、オールド・ウェンテ（Old Wente）という1989年に植えられた単一クローン100％でつくられ、フレンチオーク樽で熟成。ガーギッチの哲学でもあるけれど、マロラクティック発酵はおこなっていない。

なめらかかつ複雑なワインの味わいのなかには、柑橘類のようなさわやかさもあり、料理は、柚子の皮のなかに組み立てられた松葉蟹をつかった一品となった。カニ味噌、白味噌、すぐき、芹がそれぞれに味をくわえ、そして蓋となっている部分にのこされた柚子の果実をしぼると酸味もくわわって、ワイン同様、調和しながらも、複雑な味わいを楽しませてくれる。

3品目

料理
強肴　白子 サツマイモスープ イノシシエキス　百合根

ワイン
ダリオッシュ｜Darioush
ヴィオニエ オークノール ディストリクト｜2015 Viognier Oak Knoll District

1997年設立と、ナパではあたらしいワイナリー、ダリオッシュ。南の冷涼な畑でブドウをそだて、最高級のカベルネ・ソーヴィニヨンで知られる。ユニークなワイナリーで、この日は、白ワインなので、カベルネ・ソーヴィニヨンではなく、そしてシャルドネでもなく、ヴィオニエをセレクト。エキゾチックさ、トロピカルな花、フレッシュな果実やレモンも感じさせるアロマ豊かなワイン。シャルドネとくらべると、ヴィオニエは栽培にまつわる気難しさがあり、安定してよいヴィオニエが育つとは限らないという。

そんな華やかでユニークなワインには、鶏出汁でのばしたサツマイモのスープをベースとして、白子のフリット、百合根に黒砂糖とイノシシエキスのソースがそえられた、こちらもユニークな料理がともなった。