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「初めてワイン」を持ち寄るパーティはどう?

NaoKINGのパーティワインチョイス Vol.09

年末年始はワインラバーにとっても楽しみな季節。次のパーティはどんなワインで盛り上げましょうか?

筆者紹介:NaoKING
「ワインは2本同じものはない。だからこそ、可能限り、おいしい場所を探して飲みたい。ワインはテーブルに話題を運ぶ。だからこそ、自分で選ぶ」(本人談)。「ワイン関係とは別業種なのに年間1,000本超のワインに触れている。日本のワイン&グルメなシーンで、いつも華やかな美女に囲まれている。ホームグラウンドは西麻布界隈らしい」(WINE-WHAT!?編集長談)。

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左から。「AZIENDA AGRICOLA COS / CERASUOLO DI VITTORIA 2011」(イタリア/シチリア)、「Clos du Tue-Bæuf / CHEVERNY Rouillon 2014」(フランス/ロワール)、「Lucy Margaux pétillant-naturel / Noir de Noir 2015」(オーストラリア)、そして「
TERROIR AL LÍMIT /ROC D’AUBAGA 2013」(スペイン/プリオラート)。

新酒の季節にガメイという品種に驚き!

10月30日イタリアのノベッロ解禁、11月の第3木曜日ボジョレー・ヌーボーの解禁。この季節は食の充実ももちろんですが、ワイン的にもネタが満載で楽しい集いがたくさんありますね。ノベッロはたくさんの生産地で様々な品種をつくることが許されているので、自分の好きなタイプを探す楽しみもありますが、ボージョレー・ヌーボーはつくり手の違いこそあれ、基本は一緒。盛り上がるのは好きだけど、味は好みでないのでどうも・・・という、悩めるワイン&パーティラバーもいらっしゃるのではないでしょうか?

実は、僕もそのひとりで、せっかくなのにいまいち盛り上がれない・・・なにか工夫できないかと毎年考えていました。そしてついに、ガメイ絡みの共通項を持つ魅力的なワインを発見。フランス・ロワール、ビオロジックで栽培するピノ・ノワールとガメイでつくる、Clos du Tue-Bæuf / CHEVERNY Rouillon。

ピノ・ノワールが入っているとはいえ、ガメイという品種の魅力を初めて感じさせてくれたかもしれないぐらいに驚きました。軽やかな舌触りと、まとわりつきすぎない華やかさは、極めて現代的な品の良さを感じられるものでした。ガメイに注目集まる季節にこうした持ち寄りチョイスはワインラバーの面目躍如といったところではないでしょうか。

ヒントは「自然派」

今回のパーティワインチョイスはいつもと趣向を変えて、話題をさらに広げるチョイステーマとして、「初めてのワイン」を取り上げてみます。ワイン仲間で集まると、いつも同じようなワインを飲んでいることが多くないですか? それはそれで安定した美味しさでその仲間の好みでよいと思うのですが、たまには違った選択をすると、それはそれで新しい発見もあり、楽しい時間になります。そのためのテーマが「初めてのワイン」。さすがに飲んでもいないワインを持っていくのは勇気がいるので、「自分以外の人が多分飲んだことがないワイン」を持ち寄るパーティはどうでしょうか?

ワインラバーが集まると、初めてのものを出すとなると、なかなか大変です。メジャーものは、そのものズバリでなくても、ヴィンテージ違いとか畑違いでは飲まれていたりします。そうすると普通は手を出さない産地やセパージュ、生産本数が少ないレアものなどを選ばないと、なかなか「初めて」にはなりません。しかし、そのハードルを超えてチャレンジしてみると、「初めてワイン」には面白い効果があります。

安定した飲み慣れたワインを飲んでいると、その日のワインに対しての発見というより、美味しさの確認をするような飲み方になります。嗜好品なので、それはそれでよいのですが、「初めてワイン」はそれぞれが自分なりに美味しさを発見するような飲み方になります。なので、ワインに対する向き合い方がいつもよりちょっと真摯になり、会話も繊細になります。

もちろんその分、苦手な部分も同様に表現されますが、それはそれでひとつの発見なのでよしとします。ちょっと前に注目されたオレンジワインも初めての時にはみな興味津々で、ボキャブラリーを駆使して会話をしていました。普段は聞けないような仲間のワインに対する好みや感覚を知ることができます。

とはいえ、それなりのワイン好きが集まるのですから、「初めてワイン」を選ぶのは簡単ではありません。しかも、なんでもよいわけではなく、好みの差はあっても、美味しい、素晴らしい、といわれる部分を持っているワインでないと持ち寄るのは気が引けます。その課題を解決するヒントになるのは、俗に“コンテンポラリーなつくりだね”といわれる「自然派」を中心としたワインたちであるように思います。

自然派がすべて素晴らしいというのではなく、ブドウの力を最大限いかしたワインに、時代の気分にマッチした素晴らしい・面白いワインが多く、結果として自然派的なニュアンスという感じではありますが(僕は決して自然派主義者でもなんでもありません)、そうしたワインは生産量も少なく、結果としてレアになるため「初めてワイン」になる場合も多く、また丁寧なつくりをしている場合が多いので、ワインのポテンシャルは高く、ワイン仲間を満足させることができます。

また、そうしたワインはエチケットも個性的で、今までにないエチケットのフォトコレクションになります。一時話題になったルーシーマルゴーなども個性的なエチケットが一役買っていたのだと思います(写真上参照)。

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