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シャンパーニュ・ペロ・バトー・エ・フィーユ

ベルジェール・レ・ヴェルテュのテロワールが表現されたシャンパン

WINE-WHAT!?の試飲会においても、人だかりが絶えなかったのが、「シャンパーニュ・ペロ・バトー・エ・フィーユ」のシャンパーニュ。プルミエ・クリュ格付けのベルジェール・レ・ヴェルテュ村の小規模な生産者によるシャンパーニュで、ブリュットのブラン・ド・ブランは、この土地のシャルドネの特徴をとても上手に表現している。大手メゾンだけではない、シャンパーニュを知るにはうってつけのメゾンだ。

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10年目に娘たちが再起動したメゾン

レコルタン・マニピュラン。レコルタンは収穫する人、マニピュランは取り扱う人、という意味のフランス後で、栽培、醸造だけでなく販売までおこなう小規模なシャンパーニュの生産者をさす。

「シャンパーニュ・ペロ・バトー・エ・フィーユ」もそんなレコルタン・マニピュランの一つ。コート・デ・ブランの、ベルジェール・レ・ヴェルテュ村に5ヘクタールのブドウ畑をもち、年間生産量は2万5千から3万本。

2011年収穫、ティラージュは2012年。瓶内二次発酵中のシャンパーニュたち。シャンパーニュの作り方はこちらを参照

シャンパーニュは村によって格付けがあるけれど、ベルジェール・レ・ヴェルテュ村の格付けは特級の「グラン・クリュ」に次ぐ1級の「プルミエ・クリュ」。

メゾンは、1986年にペロ夫妻が、「シャンパーニュ・ペロ・バトー」の名前ではじめた。そして、1999年、ブドウを販売したほうが経済的に有利な状況になり、夫妻はシャンパン造りから手を引いてしまう。

とはいえ、夫妻はシャンパン造りを諦めたわけではない。いつかはまた、とブドウを造りつづけて10年後、夫妻のふたりの娘、シンシアとセリーヌが、「シャンパーニュ・ペロ・バトーと娘たち」という名前で、メゾンを復活させた。両親から教えを乞い、シンシアが栽培者として、セリーヌは販売の担当者として。

ペロ夫妻と、その娘、シンシア

ちなみに、シンシアの夫は、メニル・シュール・オジェの名門「サロン・ドゥラモット」で醸造責任者の右腕として働いていて、週末は嫁の実家であるペロ・バトーの醸造を手伝っているという。

さてその「シャンパーニュ・ペロ・バトー・エ・フィーユ」。ブドウ畑は白亜質の土壌で、南南東の斜面に位置する。品種はコート・デ・ブランなので、基本的にシャルドネ。95パーセンをシャルドネが占め、残る5パーセントがロゼにアッサンブラージュするための赤ワイン用ピノ・ノワールを栽培している。ブドウ栽培はいわゆるリュット・レゾネ、つまりサステイナブルな農法を採用し、年々環境に留意したブドウ栽培を心がけている。現在、殺虫剤はまったく使用していない。

いっぽう、醸造では2013年に施設を刷新。ベルジェール・レ・ヴェルテュのテロワールが表現されたシャンパン造りをつねに目指しているという。

ラインナップは4種類のブラン・ド・ブランとロゼの5種類。このうち、ヴィエイユ・ヴィーニュ以外のキュヴェ4種類につく「Hélixe(エリックス)」という名は、ギリシア語で「螺旋」を意味していて、ベルジェール・レ・ヴェルテュの石灰質土壌からしばしば発見されるアンモナイトの化石を指すのだ。貝の化石がでる土壌は果物に良い。

ブラン・ド・ブランはコート・デ・ブランならではのミネラル感が顕著に表れているいっぽう、果実味とのバランスがとれ、クリーミーな口当たり。またシャルドネをベースとしたロゼの完成度も高く、チャーミングな赤い果実味とともに、シャルドネがもたらすエレガントさが冴えわたる。

左から、ブラン・ド・ブランのノン・ヴィンテージ「ブリュット」(5,500円)、2009年ヴィンテージ(9,000円)、樹齢の古い区画のシャルドネのみを用いた「エクストラ・ブリュット」(8,500円)、ノンドザージュの「ナチュール」(8,000円)、そして「ブリュット・ロゼ」(7,000円)

WINE WHAT online shopでも、現在、5種類すべてを取り扱い中。ドザージュは、8g/Lの「ブリュット」、ヴィンテージ・シャンパンでおなじくブリュットの「ミレジメ2009」、ドザージュ4g/Lの「エクストラ・ブリュット」、ドザージュ0の「ブリュット・ナチュール」そして「ブリュット・ロゼ」がその5種類。2017年11月3日に開催したWINE-WHAT!? 秋の大試飲会でも好評を博したシャンパンだということを言い添えさせていただきたい。

大手メゾンのシャンパンとはまたちがった造り手のおもいを見つけ出すもよし、シャンパーニュの村々の個性に注目するもよし、大手メゾンに比肩するような出来栄えに驚くもよし。レコルタン・マニピュランのシャンパンは、きっとあなたのシャンパン感をより広く、深いものにしてくれる。完成度の高い「シャンパーニュ・ペロ・バトー・エ・フィーユ」は、そんなレコルタン・マニピュランの世界を知るのにうってつけだ。

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