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いまもっともトレンディなワイン「ヴィーニョ・ヴェルデ」7カ所のワイナリー巡り

ポルトガルのミーニョ地方に行ってきました

01 Aphros(アフロス)

ポルトガル初のビオディナミ・ワイナリー

アフロスのオーナー、クロフト夫妻。

アフロスはポルトガル初のビオディナミ・ワイナリー。オーナー醸造家のヴァシュコ・クロフトは、ルドルフ・シュタイナーが提唱したシュタイナー教育理論と造形をイギリスで学び、帰国後は家具デザイナーとして活躍する傍らシュタイナー教育の普及に努めていた。

やがて仏教僧にすすめられてワインに興味をもち、十数年前、クロフト家が17世紀からリマ・ヴァレーの一角に所有する20ヘクタールの荘園カザル・ド・パソ・パドレイロでワイナリーを起こした。その名「アフロス」はギリシャ神話の美の女神アフロディーテに由来する。

シュタイナーが提唱した有機農法がビオディナミ農法として体系づけられたことから、ビオディナミ農法はシュタイナー農法とも呼ばれる。ヴァシュコが自ら興したワイナリーでビオディナミを実践するのは当然のことなのだ。

ビオディナミを象徴するモニュメント。水は回転しながら宇宙の力を取り入れる。

ビオディナミでは化成肥料や農薬に代え、調合材を水とともに時間をかけ一定方向に撹拌しながら希釈した調合液を散布する。ヴァシュコはビオディナミの象徴として荘園の一角、傾斜を利用して沢水を回転させながら受けとめる装置を作った。その水はねっとりと柔らかい。「宇宙の力を取り込むから」とヴァシュコは言う。

 
母屋の1階を改造した醸造室には石組みの発酵槽ラガールと南部のアレンテージョのワイナリーから引き取った大型アンフォラが並ぶ。アンフォラは内側に蜜蝋を塗り、一部のワインは発酵から保存までアンフォラで行う。発酵が終わるとオリーブ油でアンフォラ内の液面を覆いワインの酸化を防ぐ。

アンフォラでの醸造には人工的な動力は一切使わない。すべて手作業で行う。

 ビオディナミを実践する造り手は一様に、土地の個性を最大限引き出したいから、という。だが、ビオ臭と言われるような酸化傾向があり、醸造由来のマイナスの風味を持つワインもできあがることもある。アフロスにはそうした風味は一切ない。健全な、生き生きとした風味をもつ。

 

ロウレイロから造る「テン」はシトラスのほのかに甘い風味とわずかな発泡性が相まって飲み手をリラックスさせてくれる。

同じくロウレイロをフレンチ・オーク樽で発酵させた「ダフネ」は香りが溢れでてきて味わいに膨らみがある。

アンフォラで発酵させた「ファヌス」は残念ながら未輸入。

www.aphros-wine.com

 

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