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シャンパーニュは「考えて、感じろ!」

世界最優秀ソムリエ、パオロ・バッソ直伝

みずからを省みる

自分を分析してみると、現実主義者であると同時に、10年かけて何かを成し遂げようという壮大な計画は立ててきませんでしたね。進んでいくといろんなチャンスと出会って、それを掴んできただけで。

コンクールには結果的に長年挑戦し続けましたけど、それは優勝の可能性が常にあったから。

2000年のカナダ大会でどんなものかと初参加してみたら、いきなり2位。「なら1位にもなれるな」と分析して目標を定めたんです。さすがに2位を3回やると、それなりのプレッシャーにはなりまして……コンクール出場って正直、資金面でも負担がかかる。家族が応援してくれたから続けられたのであって、最後は「家族のために1位に!」という想いが強くなっていました。

人の叡智がつまったワインである

さて、シャンパーニュの話に戻りましょう。

シャンパーニュは、非常に特別なワインです。その歴史的な醸造方法も含めて、もっとも人間の手が加わっているワイン。つまり、人間の叡智が詰まったワインといえます。シャンパーニュにもワイン法という規則があるけれど、そのなかでメゾン、銘柄ごとに多様性を持っている。守るべき規則の上に、自由が生まれているのです。

「おいしければ規則なんて」という考え方もアリだとは思います。でも、規則や規律があったほうが日本人には安心(笑)?! かくいう我が国スイスも、規則と禁止事項で成り立っている。フランスは「例外が規則をつくる」と言われていて、規則だらけのわりに例外が必ずあるんです。スイスには例外がないから、それがイヤな人はスイスを出ていく。私は規律とか規則とか大好きなんで、スイスが合っているんですけどね(笑)。

パオロ・バッソ|Paolo Basso

パオロ・バッソ|Paolo Basso

イタリア出身、スイス在住。2013年に東京で行われた「第14回世界最優秀ソムリエコンクール」で優勝、世界最優秀ソムリエに。2014年9月よりエールフランス航空のファースト、ビジネスクラスのワインソムリエを担当。現在はコンサルタント、セミナー講師など多岐に渡る活躍で世界中を飛び回る。

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