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世界ソムリエ武者修行の巻

石田 博、ソムリエ世界一への道 Vol. 03

俺に任せろ

帰国後の石田は、11月のアジア・オセアニア大会に向け最終調整に入っている。

「やることは受験勉強と同じで、筆記試験に備えてひたすら知識を頭に詰め込んでいきます。出題範囲はワインに関するあらゆることですからヤマのかけようはなく、黙々と孤独な戦いが続くのです」。

ベテランの再挑戦を応援してくれる人が大勢いることは確かだ。グループ アラン・デュカスの飲料部門を統括する世界的なソムリエ、ジェラール・マルジョン氏もそのひとりだ。

「私が『ベージュ アラン・デュカス東京』で働いていたのは2010年までの6年間だけでしたが、今回の旅の途中でお目にかかったときに世界大会のことを話したところ、「俺に任せろ』と貴重なワインを何本も開けてテイスティングさせてくれました。彼は以前、優勝したソムリエのコーチ役を務めたこともあるだけに、私のコメントにも適切なアドバイスをくれ、親身になって指導してくれました」

カリフォルニアのナパ・ヴァレーを訪れたときには、サンフランシスコに本部があるワインインスティテュートの駐日代表である堀 賢一の口添えで多くの生産者やソムリエを紹介してもらえた。日本ワイン商社の中にもさまざまなかたちで支援を申し出ているところがある。

「この年齢になっての再挑戦に共感してくれたのか、『ビジネス抜きで応援しますよ』と励ましてくれたのは嬉しかったですね。私ががんばることで日本のワイン業界が活気づけば恩返しになる。そんな気持ちで今は最終調整を続けています」。

ソムリエコンクールではテイスティングと筆記試験に加えてワインサービスの実技テストがある。早くにマネジメント職に就いた石田は現場の勘を取り戻す必要がある。「ソムリエの兄」と石田が慕う「ロオジエ」のシェフソムリエ、中本聡文の計らいで、10月は週2週、同点のダイニングに立ち、サービスのブラッシュアップを図る。もしその場に居合わせれば、世界最高レベルのソムリエサービスが受けられる。

ワイン好きにとってこんな幸運はないだろう。

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ブルゴーニュ、ヴォーヌ・ロマネのドメーヌ・ジャン・タルディを訪問。試飲したワインの情報を入力したり、疑問点を現場で検索したり、ここでもスマートフォンは必須アイテム。勉強のスタイルは以前と様変わりした。

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クロ・ドゥ・ヴージョのシャトー・ドゥ・ラ・トゥールでの試飲風景。

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